3Dモデリングとは?2Dとの違いや用途について解説

近年、様々な分野で活用されている3Dモデリング。
皆さんは、その「3Dモデリング」について、どこまでご存知でしょうか。

今回は、3Dモデリングについて
・聞いたことはあるけど詳しくはしらない
・どんなことに活用されているのか知りたい
という方向けに、その用途などについて解説していきます。

3Dモデリングを利用することは業務効率化につながります。
これから3Dモデリングソフトの導入を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

3Dモデリングとは

3Dモデリングとは、コンピュータを使用して三次元の物体やシーンを作成するプロセスのことです。

作成したモデルに他のビジュアルエフェクトを組み合わせて、静止画像やアニメーションのシーン全体を作成することができます。
また、最適なツールを使用すれば、誰でも3Dモデリングを始めることが可能です。

そもそもモデリングとは?

モデリング(Modeling)とは、模型(モデル)を作ることです。特に、3Dモデリングはコンピュータを使って立体的な物のデータを作成し、それを操作する技術です。
これはゲームや映画、建物の設計、製品のデザインなどで活用されています。

3Dモデリングは、3次元グラフィックスで、立体物データを形成、計算する技術・機能を意味します。

3Dと2Dの違い

3Dと2Dの違いは、表現する物の次元の違いにあります。

■2D(2次元)
2Dは、縦(高さ)と横(幅)の2つの次元だけを持っています。紙に描いた絵や、アニメ、マンガなどが2Dの例です。2Dの物は平面的で、奥行き(深さ)がありません。

■3D(3次元)
3Dは、縦(高さ)、横(幅)、そして奥行き(深さ)の3つの次元を持っています。立体的で、実際に触れることができる物や、コンピューター上で立体的に見える物が3Dの例です。例えば、フィギュアやCG映画のキャラクター、建物の設計図などが3Dです。

・具体例
2D: 絵本の中の絵、テレビのアニメ、写真
3D: レゴブロックで作った模型、3Dプリンターで作ったフィギュア、映画のCGキャラクター

・比較
視覚的な違い: 2Dは平面的で、奥行きが感じられない絵や画像です。3Dは立体的で、奥行きや陰影を感じることができます。

体験の違い: 2Dの絵やアニメは、平面的なスクリーンや紙に表示されます。3Dは、VR(仮想現実)などの技術を使って、立体的に見たり触れたりすることができます。

3Dモデリングの仕組み

3Dモデリングは、まずアイデアやコンセプトを考えることから始まります。
そして、専用のソフトウェアを使ってそのアイデアをデジタルのデザインに変えます。
これは、2D(平面)の形を作ってから、それを3D(立体)にする作業です。

3Dモデリングにはいくつかの方法があります。代表的なものを紹介します。

①ポリゴンモデリング
ポリゴンと呼ばれる平らな形(例えば三角形や四角形などの多角形)をたくさん組み合わせて3Dモデルを作ります。ポリゴンを使うことで、複雑な立体の形を作ることが可能です。

②Nurbsモデリング
滑らかで曲線的な形を作るのに適しています。
例えば、自動車や飛行機のデザインに使われます。Nurbs(非一様有理Bスプライン)は、数学的な計算を使って曲線を描く方法です。

③ソリッドモデリング
建築やエンジニアリングの分野でよく使われる方法です。
立方体や円柱などの基本的な立体を使って、複雑な構造物を作ります。

3Dモデルが完成したら、次はテクスチャリング、アニメーション、レンダリングといった作業を行います。

・テクスチャリング
モデルに色や質感(例えば木の表面や金属の輝き)を追加します。

・アニメーション
モデルに動きをつけます。例えば、キャラクターが歩いたり、車が走ったりする動きをつけます。

・レンダリング
最終的な画像やビデオに仕上げます。これで、完成した3Dモデルが見えるようになります。

このようにして、3Dモデリングはアイデアを立体的なデジタルデザインに変えていきます。

3Dモデリングの用途とは

ここでは、3Dモデリングが実際にどのような用途に活用されているのかを解説します。
具体的には以下の通りです。

・エンターテイメント・メディア
・建築・エンジニアリング
・製造
・医療
・教育・研修
・3Dプリント

それぞれを詳しく見ていきましょう。

エンターテイメント・メディア

3DモデリングはVFX(Visual Effects、視覚効果)、ビデオゲーム、映画、テレビで幅広く使用されています。
全編が3Dソフトウェアで制作されている作品を見かけることも珍しくありません。

3Dモデリングは、プレイヤーを息をのむようなバーチャルな世界へと誘う没入感のあるゲーム体験などを生み出す礎となっています。
開発者は、高度な3Dモデリング・ソフトウェアを駆使して、リアルなキャラクター、美しい風景、そして頭を回転させるのに十分なアクションに満ちたインタラクティブな世界を作り上げます。

建築・エンジニアリング

建築やエンジニアリングの世界では、3Dモデリングは欠かせないツールとなっています。

建築家は、建設が始まる前に、建物の内外装の詳細なモデルを作成することができるようになりました。
これにより、潜在的な設計上の欠陥を早期に発見し、必要な変更・修正を加えることができるため、時間と資源の節約につながります。

エンジニアにとって、3Dモデリングは設計のシミュレーションや生産前の機能テストに活用できるので、重要なツールです。

製造

新しい製品を作るには、何度も設計を見直して試作品(プロトタイプ)を作る必要がありますが、このプロセスで3Dモデリングはとても役立っています。

3Dモデリングを使うと、コンピュータ上で製品の仮想モデルを作ることができます。
この仮想モデルは、実際に物を作る前に簡単に修正したり、テストしたり、改良したりすることができ、プロセスの効率化を実現することが可能です。

実際に、自動車や家具、電子機器など、いろいろな分野で3Dモデリングが製品の設計や市場に出す方法を大きく変えました。

また、自動車や航空宇宙分野では、複雑な部品の設計や組み立て、シミュレーションに3Dモデリングが活用されています。

高い精度と効率で、安全性や性能の向上に貢献しており、イノベーションの加速にもつながっています。

医療

医療現場では3Dモデリングを活用して医用画像の処理や手術計画の作成を行っています。
臓器、骨、組織を3Dで正確に再現することで、それを診断や治療計画にも医療研究にも役立てることが可能となり、治療の質の向上に寄与しています。

教育・研修

教育や研修では、3Dモデリングを用いて複雑な概念やプロセスを視覚的に表現することが可能です。

学生や研修生にとって理解しやすく、実践的なスキルの習得にもつながることが期待できます。

3Dモデリングを活用することで、より効果的で実践的な学習体験を提供できるのです。

3Dプリント

3Dモデリングの最もエキサイティングな用途の1つに、3Dプリントの領域があります。

デザイナーやエンジニアは、デジタルモデルを作成し、それを専用の3Dプリンターで印刷することで、アイデアを具体的な形にすることが可能です。

この技術は製品設計と製造に革命をもたらし、より速く、より安く、よりカスタマイズ可能にしました。

まとめ

今回は3Dモデリングソフトの導入を検討している方向けに、
・3Dモデリングについて
・どんなことに活用されているのか
等を解説しました。

これから業務改善を図っていきたい方や多くの分野で活躍の幅を広げていきたい方は、ぜひ3Dモデリングの技術を取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事が3Dモデリングについて興味がある方や学びたい、と考えている方の参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。